当舗は文政五年(1822)、徳川11代将軍の治世に九谷焼最初の商家として金沢で開業し、以来約200年にわたって暖簾を守っております。
創業当時は、古九谷の廃窯から110年余り絶えていた九谷焼を再興しようとの気運が高まっていた時代です。
当舗では加賀藩の意向を受け、各窯から仕入れた製品を販売するだけでなく自家工房に名工を集めて絵付けを行い、九谷焼の藩内普及の一翼を担いました。
明治・大正時代に入ると、国内での展覧会に加えて海外の万国博覧会にも出品し、数多くの賞と「鏑木の九谷は一級品」との名声を獲得しました。
私は歴代当主の意志を継ぎ、「九谷焼の価値を世界に広める」との創業の精神に徹し、世界に向けて九谷焼の新しい可能性を発信するべく日々挑戦しております。
城下町金沢の面影を色濃く残す長町武家屋敷跡にある九谷焼 鏑木商舗は、ショップのほか、工房やギャラリー、九谷焼の器で料理を提供する食事処を備えており、九谷焼をさまざまな側面からお楽しみいただけます。
金沢にお越しの際には、お気軽に来店下さいますようお願い申し上げます。